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2023年度版!住宅取得に使える3つの制度 100万円補助「こどもエコすまい支援事業」控除期間は13年間「住宅ローン減税」最大1,000万円「贈与税非課税枠」併用可能! 2023年度版!住宅取得に使える3つの制度 100万円補助「こどもエコすまい支援事業」控除期間は13年間「住宅ローン減税」最大1,000万円「贈与税非課税枠」併用可能!

2023年度はZEH(ゼッチ)住宅を取得すると、最大100万円の補助が受けられる「こどもエコすまい支援事業」が始まります。子育て世帯夫婦いずれかが30代の若者夫婦世帯が対象です。性能が高い住宅ほど減税額が大きくなる「住宅ローン減税」や「住宅資金贈与非課税枠」との併用も可能です。

今回は、建築価格が高騰する中、お得に家を建てるために知っておきたい3つの支援策についてお伝えします。

「こどもエコすまい支援事業」は予算上限に達した為、
2023年9月28日に受付が終了しました。

ZEHレベル基準を満たす住宅に100万円!「こどもエコすまい支援事業」 ZEHレベル基準を満たす住宅に100万円!「こどもエコすまい支援事業」

❶「こどもエコすまい支援事業」とは

子育て世帯・若者夫婦世帯がZEH(ゼッチ)レベルの住宅を新築・購入する際、または省エネ改修を行う際に受けられる支援制度。支援事業に登録した建築会社と契約し、建築会社が交付申請等の手続きを行うことで、新築住宅については、1住戸につき最大100万円が補助されます。

❷対象者
子育て世帯 申請時点において、18歳未満の子どもがいる世帯 若者夫婦世帯 申請時点において、夫婦であることかつ夫婦どちらかが39歳以下の世帯

※2023年4月1日以降着工の場合
出典:こどもエコすまい支援事業の専用サイトより筆者作成

❸対象となる新築住宅

証明書等によりZEHレベルを確認できる住宅が対象。

※ZEH住宅とは
「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略語で、高断熱と高性能の設備を備え、家庭で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーの収支が、1年間で実質ゼロもしくはゼロに近づける住宅のことです。

外壁・床・天井・屋根などの断熱基準を満たし、太陽光発電など再生可能エネルギーを除いて基準より20%以上一次エネルギー消費量が削減される性能であること
BELS評価書
(建築物省エネルギー性能表示制度)
「ZEH」「ZEH-M」「ZEH Oriented」「ZEH-M Oriented」「ZEH Ready」 「ZEH-M Ready」「Nearly ZEH」「Nearly ZEH-M」
新基準で
認定申請した住宅
2022年10月1日以降に認定申請した
認定長期優良住宅、認定低炭素住宅、性能向上計画認定住宅
再生可能エネルギー
設備がなくても対象
BELS評価書にZEHマークの記載・令和4年4月1日以降は
住宅性能評価書で断熱等級5かつ一次エネルギー等級6の記載

※第三者機関が住宅等の省エネ性能の評価及び表示を適確に実施することを目的とした制度
出典:こどもエコすまい支援事業の専用サイトより筆者作成

他にも、以下のような要件があります。

・自ら居住すること
・住戸の床面積が50㎡以上
・土砂災害防止法上の「土砂災害特別警戒区域」でないこと
・交付申請時に「基礎工事が完了していること」
など

❹対象期間
工事請負契約 建築着工までに締結
基礎工事の完了 建築着工から交付申請まで
(最終2023年12月31日
基礎工事後の工程工事 2022年11月8日以降
交付申請期間 2023年3月下旬から予算上限に達するまで
(最終2023年12月31日
完了報告期間(戸建て) 交付決定 ~ 2024年7月31日

出典:こどもエコすまい支援事業の専用サイトより筆者作成

交付申請は基礎工事または補助額以上の工事が完了してからしかできません。
予算の執行状況はWEBサイトに公表されますが、交付申請の予約をしておけば、予約後3か月以内または2023年12月31日のどちらか早い日にちまで交付申請ができるので安心です。

「こどもエコすまい支援事業」は予算上限に達した為、
2023年9月28日に受付が終了しました。
❺注意点

対象となる住宅はZEHレベルの住宅であるため、一般的には太陽光発電や蓄電池など省エネ設備も設置します。こうした設備等については、別途自治体等の補助金の対象となる場合があります。このため、ZEHレベルの住宅建築に実績があり、他の補助金との重複利用などにも精通した建築会社を選ぶことも、利用できる補助金を逃さないポイント。

また、補助金の交付は原則として建築費から差し引く形で建築主に還元されます。どの段階でどのように還元されるのか、建築会社に確認しましょう。

2023年中がチャンス!住宅ローン減税 2023年中がチャンス!住宅ローン減税

❶「住宅ローン減税」とは

2つ目の支援制度は、年末の住宅ローン残高の0.7%が最大13年間、払った税金から戻ってくる制度。所得税で引ききれない分は、次の年の住民税から9.75万円を上限に差し引かれます。
2022年1月1日から2025年12月末までに入居した人が対象ですが、控除額は2023年中に入居した場合が大きくなります。

❷対象者及び対象となる住宅
合計所得金額2,000万円以下*
住宅ローンの借入期間が10年以上
自らが居住するための住宅
引渡しまたは、工事完了から6ヶ月以内に入居
床面積50㎡以上*
現行の耐震基準に適合(昭和57年以降に建築する)  等

*令和5年末までに建築確認を受けた新築住宅を取得などする場合、合計所得金額1,000万円以下に限り床面積要件が40㎡以上。
出典:国土交通省HPより筆者作成

❸控除額と入居期日

控除額は省エネなど性能が高い住宅ほど大きくなります。最も控除額が大きいのが長期優良住宅と低炭素住宅、次がZEH水準省エネ住宅、その次が省エネ基準適合住宅です。

住宅の性能等 2022年・2023年入居 2024年・2025年入居
借入限度額 最大年間控除額 借入限度額 最大年間控除額
新築住宅 長期優良住宅・低炭素住宅 5,000万円 35万円 4,500万円 31.5万円
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円 31.5万円 3,500万円 24.5万円
省エネ基準適合住宅 4,000万円 28万円 3,000万円 21万円
その他の住宅 3,000万円 21万円 0円 0円

※2024年1月1日以降に建築確認を受けた「その他住宅」は対象となりません。
出典:国土交通省HPより筆者作成

❹注意点

2024年以降は減税額が引き下げられます。また、2024年1月1日以降に建築確認を受けた、一定の省エネ基準を満たさない「その他の住宅」は、住宅ローン減税の対象外となります。

注文住宅を建てる場合、土地が決まってからプランの詳細が決まるまでには数カ月かかります。減税を確実に受けるためには、建築確認の申請手続きにかかる時間も考えて、早めの行動がポイント。

2023年12月末まで!贈与税非課税枠 2023年12月末まで!贈与税非課税枠

❶「贈与税非課税枠」とは

3つ目の支援策は、直系尊属(父母や祖父母等)から住宅資金贈与を受けた場合の非課税制度です。
2022年1月1日から2023年12月末までに贈与を受けた人が対象。一定の要件を満たすと、省エネ性能等質の高い一定の住宅については1,000万円まで、それ以外の住宅については500万円まで、非課税で贈与を受けられます。

❷対象期間と限度額
贈与年 非課税限度額
質の高い住宅 左記以外の住宅
2022年1月〜2023年12月 1,000万円 500万円

出典:国土交通省HPより筆者作成

❸対象者(贈与を受ける人)
贈与時に贈与する人の直系卑属(子ども、孫、ひ孫等)
贈与年の1月1日時点で18歳以上
贈与年の合計所得が2,000万円以下(床面積が40㎡以上50㎡未満の時は1,000万円以下)
贈与年の翌年の3月15日までに贈与資金を新築、取得、増改築に充てること
贈与年の翌年の3月15日までに居住または居住見込み(遅くとも同年12月31日までに居住)

出典:国土交通省HPより筆者作成

❹対象住宅
家屋の要件 贈与を受けた人が居住する家屋
(店舗等併用住宅の場合は、2分の1以上が居住用)
床面積 50㎡以上240㎡以下
合計所得金額が1,000万円以下の場合40㎡以上
質の高い住宅の基準 1.断熱性能等級4以上もしくは一次エネルギー消費量等級4以上
2.耐震等級2以上もしくは免震建築物
3.高齢者等配慮対策等級3以上

出典:国土交通省HPより筆者作成

❺注意点

2024年12月31日までに入居が確認できないと、特例は受けられず修正申告が必要。

また、贈与の目的にかかわらず、年間110万円まで非課税で贈与を受けられる暦年課税と併用可能。ただし、暦年課税については、2024年以降の贈与について、贈与した父母・祖父母などの相続が発生した時は、死亡した日から遡って7年以内に贈与された金額について、相続財産に戻して相続税の計算をすることになります。

住宅資金贈与の非課税の特例は、暦年課税とは違い、贈与を受けた次の年に贈与税の申告をすることで、非課税が確定します。住宅資金は非課税でまとまった贈与を受けるチャンスです。対象要件や申告について、早めに税理士や税務署に相談しておくと安心でしょう。

各制度のスケジュール 各制度のスケジュール

3つの支援策をもれなく利用するには、期限内に手続きや入居、贈与等を済ませることが必須です。お得な制度をもれなく利用できるように、それぞれの制度のスケジュールを確認しておきましょう。

各制度のスケジュール

2024年からは住宅ローン減税は縮小され、補助金や贈与の特例は未定となっています。確実に2023年の補助金や減税を受けるためには、余裕をもったスケジュールを立て、期日内に建築、手続きが完了しなくてはなりません。

また、2023年は「ZEH住宅」がキーワードです。補助金や減税を賢く利用して快適で安心な住まいを手に入れるためにも、ZEHを得意とする建築会社が複数出店している住宅展示場に足を運び、まずは話を聞いてみてはいかがでしょうか。

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※本文で紹介させていただいた内容は概略となります。また、2023年3月1日時点の情報に基づいております。ご利用前に改めて該当制度の詳細を国土交通省などのホームページでご確認ください。

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