【第76回】今どきの快適で魅力的な書斎のつくり方
2019.08.08
ここ数年ワークスタイルも多様化してきて、フリーランスとして自宅兼オフィスにする方や、お勤めしながら副業を始める方、いくつかのキャリアや活動を行うパラレルキャリア、会社員でありながら、遠隔で仕事をする在宅勤務(テレワーク)など様々なカタチでの仕事のスタイルが増えており、自宅に書斎を置く事に関心が集まっています。
そのような中で、自宅をオフィスにする際に家族への配慮や機能の充実などが図れる空間づくりが大切になります。今回は自宅で快適に心地よく働ける書斎のつくり方をご紹介します。
【1】快適な書斎の収納とは
書斎に欠かせないのは本棚をはじめとした収納です。仕事の効率は収納力次第と言っても過言ではないほど重要な要素です。スッキリと扉付きの壁面収納で全て隠してしまっても良いのですが、せっかくの自宅オフィスですので、そこは温かみのある雰囲気や素敵な雰囲気を演出してみるのも良いでしょう。例えば、一部に扉を付けない見せる収納を取り入れてみることをおすすめします。
上のように、一部を見せる収納にして、本や小物などを飾って居心地の良さを追求したコーディネートにしてはいかがでしょうか。
また上のように、造り付けではない置き家具の棚だとより取り入れやすくコーディネートもしやすいです。
【2】プラスアルファの窓の工夫で魅力ある書斎に
書斎は本棚やデスク、壁面収納など壁面を利用する面積が大きく、窓の位置が重要になります。また直射日光などが入ると本や資料の日焼けや、眩しくなり作業がしづらくなることも考えられます。
そんなときにおすすめなのは、上のような天井付近に設けられた横長のハイサイドライトです。これらによって、直射日光を遮りつつ適度な明るさの中で作業のしやすい書斎を実現することができます。
また、廊下やリビングに面して設ける室内窓も高窓にすれば、壁面の面積を確保しながら、リビングなどに対して繋がりを感じられ、明るさもとれるのでおすすめです。高窓ではなくても上の様に小さな室内窓を設けることで、机や腰高の収納を置く事ができるので、書斎に取り入れると効果的です。
【3】ペットにも子どもにも優しいホームオフィス
自宅をオフィスにすることでペットや子供と過ごす時間を多く取れるというメリットもありますが、時には触って欲しくない資料にいたずらされてしまう可能性もあります。
そんなときにおすすめなのは、内側と外側からも施錠できるドアにすることです。よくある玄関ドアのように鍵付きのドアで外側からも鍵で開けることができるようにすることで、室内にいるときはもちろん、外出時も安心して仕事の資料の保全ができます。
また、子どもが小さいうちは、親の姿が見えているのに構ってもらえないというのはストレスに感じるそうです。また親のほうも子供が近くで遊んでいる場合は仕事に集中できないということがあるそうです。 そのようなときは、在宅勤務であってもしっかりと部屋を区切って視界的にしっかり境界線を設けましょう。
上のように、リモコンひとつで透明ガラスを不透明ガラスにすることができる、調光ガラスを採用するのもおすすめです。お子様がいない時は透明ガラスモードにして開放性を取り入れ、お子様が在宅の際は不透明にして見えなくするというができます。
書斎づくりで大切なポイントは収納・窓の位置・家族との距離感を保つ工夫です。ご家庭によって書斎を利用するシーンは様々ありますが、快適に過ごせる書斎は機能性もさることながら居心地のいい空間づくりも非常に重要です。
住宅展示場では、書斎のあるモデルハウスもありご覧いただけます。それぞれのご家庭にあった取り入れ方を見つける参考にしてください。
監修・情報提供:一級建築士 吉田美帆
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