【第54回】<特集号>ハウスメーカーと建てる家族が安心して長く暮らせる家 Vol.3 ~耐震年表でみる!あなたの家年齢~
2017.10.01
今回のコラムは、連続3回でお伝えした最終回、あなたの家の耐震年齢についてご紹介いたします。実は、家を建てた時期でおおよその耐震性を確認できるのをご存知ですか?今回はその理由に焦点を当てて解説します。
【1】住まいの耐震性は、建築基準法に基づいて設計されている
家を設計する際の耐震性はその建築時期の建築基準法に合わせて設計されています。その為、家を建てた時期がわかればおおよその耐震性について確認する事ができます。建築された家の耐震性の基準については概ね3段階に分かれます。
- 1.旧耐震基準
- 2.新耐震基準
- 3.現行耐震基準
それぞれの段階において大きな地震が発生し、その都度耐震性について国交省が中心となり検討を重ね、家の耐震基準の見直しが行われてきました。一般的にはその時代の基準に合った家が建築されていますので、建築時期によりおおよその耐震性が確認できます。そして、その家の建築時期を知る方法についてはいくつかあります。
以上の書類などで、家の建築時期をおおよそ確認できますので、建築時期がわからない方はぜひ調べてみましょう。
【2】耐震年表でみる!あなたの家年齢
ここでは年代ごとに振り返り、お住まいの家がどの耐震基準で建築されたか確認してみましょう。建築された年代によって、概ねの骨組みの強度、設計の考え方が決まってきます。各時代に大きな地震があり、その経験を踏まえて現行の耐震基準ができあがっています。
いかがでしょうか?建築された年代によって現状の建物の性能が概ね確認することが可能です。正確には「耐震診断」という手法で、より正確に建物の地震に対する強さを測定することが可能です。今後30年間で発生する可能性が70%といわれる「首都直下型地震」に備えるためにも、今お住まいの家がいつの基準で建築された家なのか?安全な住まいかどうか確認してみることが、家族が安心して長く暮らせる家への近道です。
【3】建てた時期がわからない、どうしたら?
ご自身が建てた家ならまだしも、中古住宅を購入されたなど、建築の経緯がわからない方もたくさんおられます。私がご相談を受けた方でも同様の方が多数おられます。そのようなケースは、以下のような手順で進め、不安な点を解消し、上手に改善することが望ましいと思われます。
- 1.家のプロに相談し、建築時期を特定してもらう
- 2.特定できたら、どのような補助金が使えるか調べてみる
- 3.自分の建築要望に合わせて補助金を活用し、安全な住まいにする
上記の手順で進めてみましょう。 具体的に家のプロに相談するにあたり、市役所へ相談に行っても良いですし、どこへ相談したらよいかわからない場合は住宅展示場に出展しているハウスメーカーでも、気軽に同様の相談にのってくれます。さらに今の耐震の技術は日々進化しており、木造・鉄骨等それぞれの構造において、地震の揺れを建物に伝えない技術や、揺れを低減させる技術、柱を頑丈にし長期間安心して住める構造方法など各社とも独自の技術を持っています。
是非一度ご自身の目で確認し、安全で安心な住まいにするために、最新の耐震テクノロジーを体験してみてはいかがでしょうか? きっと家族が安心して長く暮らせる家への秘訣が見つかると思います。
監修・情報提供:金内浩之(一級建築士)
©2017 Next Eyes.co.Ltd
本記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
本記事に掲載しているテキスト及び画像の無断転載を禁じます。