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【第45回】マイホームいつ建てる?失敗しない?賃貸VS持ち家 比較

マイホームを買うべきか賃貸を続けるべきか、買うなら戸建てがいいのかマンションがいいのか、という悩みは多くの人が持っています。購入するのであれば消費税が増税される前で金利も低い今は絶好のチャンスとも言えます。今回は持ち家と賃貸の比較、マンションと戸建ての比較を紹介しましょう。

【1】持ち家、賃貸のメリット

 マイホームを持つべきか賃貸住宅に住み続けるか、というお悩みは多くの人が持つものです。持ち家は資産になる、賃貸は住み替えが簡単といった点の他、それぞれのメリットをまとめると以下のようになります。

 それぞれに良い面がありますので、自分たちが優先すべきポイントはどこかを明確にして考えていきたいところです。

【2】持ち家、賃貸ではどちらがお得?

 「持ち家、賃貸どちらが得になるのか計算してほしい」、という相談もよくあります。色々と仮定を置いて計算すると次のようになります。賃貸の場合は、家賃10万円、更新料は2年に1回家賃1カ月分を負担するものとしています。持ち家の場合は住宅ローンの毎月返済額を99,865円(賃貸の場合の家賃10万円に近くなるように調整)としました。計算では毎月の住宅ローン返済額に団信保険料や融資実行時の手数料等も加えています。その他火災保険や固定資産税等を「経費」として1,000万円(年間20万円×50年)、修繕費用として600万円(200万円×3回)を見込みました。

※住宅ローンは3,480万円、金利1.1%(2016年12月のフラット35の金利)、35年返済(元利均等返済)。

 上記試算では住宅ローンの毎月返済額と毎月の家賃がほぼ同じになるようにしてみましたが持ち家の方が有利という結果になりました。しかし、シミュレーションの結果は家賃の想定をいくらにするか、持ち家の場合の購入額や修繕費用等をいくらにするか、によって変わります。
 結局、自分のライフスタイルにどちらが合うのかの方が大切ですし、どちらを選ぶにしても払っているお金に見合った価値があるのかを考えることが必要です(賃貸であれば家賃に見合った価値ある住宅に住めているのか、持ち家なら購入価格に見合った価値ある住宅に住めているかが大切、ということです)。

 上記シミュレーションで持ち家の場合の住宅ローン返済額は家賃と同額程度を想定し、35年返済(元利均等返済)、金利1.1%(※)で借入額を計算したところ3,480万円となりました(毎月返済額は99,865円)。
※2016年12月のフラット35の最低金利(返済年数21年以上、融資比率9割以下)

 今から5年前のフラット35の金利は2.21%でした。金利2.21%、35年返済(元利均等返済)の場合、2,920万円の借入額で毎月返済額は99,905円となります。

【毎月返済額が約10万円になるように逆算した借入額の比較】

 毎月の負担額をほぼ同額(約10万円)にした場合、5年前と比べると約500万円高い住宅を建てることができます。マイナス金利が導入され金利が低下し、以前と比べると同じ負担でより費用をかけたマイホームが建てられる今は賃貸と持ち家の比較で「持ち家の方が得」になる可能性が昔より高くなっていると言えるでしょう。

【3】マンションと戸建ての比較

 持ち家を購入すると決めたが、マンションがいいか、戸建てがいいか、という相談もよく受けます。このお悩みへの答えは、住まいに対する考え方次第で異なるものです。マンション、戸建ての一般的なメリットをまとめると以下のようになります。自分たちが重視しているポイントを整理し優先順位をつけて決定していくとよいでしょう。また、それぞれに住んでみた場合の朝起きてから夜眠りにつくまでの自分たちを想像し、しっくりくる方はどちらかを考えてみることもお勧めします。

 マンションと戸建てを「お金」という点で比較すると、マンションは管理費、修繕積立金、駐車場代が毎月必要になるという点には注意が必要です。管理費を月額15,000円、修繕積立金を月額15,000円、駐車場代を月額10,000円と仮定すると、住宅ローンの返済以外に毎月40,000円の支出が必要になります。管理費、修繕積立金は50年間、駐車場代は40年間支払うとすると3つの合計で2,280万円の出費となります。修繕積立金は共用部分の修繕のための積立なので、自分の部屋をリフォームしたい場合に備えたお金の準備も別途必要になります。
 一方、戸建ての場合、管理費や修繕積立金はなく、敷地内に駐車場を作れば駐車場代もかかりません。ただし、将来の修繕費用を自分で準備していく必要があります。50年の間に600万円分の修繕を行うとすれば、月額10,000円程度は積立をしていく必要があります。ただ戸建ての場合の修繕費用の積立はマンションの管理費、修繕積立金、駐車場代の合計額に比べれば低くなる点は住宅購入後の家計収支を考えるとメリットになるかもしれません。

 

監修・情報提供:株式会社FPアルトゥル 代表取締役
ファイナンシャルプランナーCFP® 井上光章
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本記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
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