【第27回】わが家の相続税はいくら?財産の分け方と簡単試算法!
2015.07.01
2015年1月から改正相続税法が施行され、それによって相続・贈与に対する関心が一段と高まってきました。その関心の多くは相続税額がどのくらいになるのか、またどのくらい上がってしまうのか、ということではないでしょうか。
そこでこのコラムでは、相続税額の計算方法をご紹介します。相続税額の計算というと難しいのではと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、簡単に計算できる方法をご紹介します。計算のポイント、注意点なども合わせて解説します。相続対策の第一歩として、先ず現状把握から始めてみましょう!
【1】相続税がかかる財産と財産目録の作り方
相続税額を計算するには、先ずお持ちの財産を確認することから始めましょう。つまり、財産を洗い出して一覧表にまとめて財産目録を作成することです。財産目録と言っても下に示した例のように簡単なもので十分です。この財産目録を資産ごとに合計して計算を進めて下さい。この財産目録はプラスの資産(財産)だけでなくマイナスの財産(負債)も記載して下さい。
財産目録が作成できましたら、資産の種類ごとに合計をして次の表の作成に進みます。分かりやすいように、以下に具体例を示して説明していきますので、それに合わせて数字を記載していって下さい。
※1 土地については、小規模宅地等の特例の適用の有無、利用状況によって評価が異なってきます。
※2 建物については、利用状況によって評価が異なってきます。
【2】相続税額を計算する時の分け方
次に【1】で計算した課税遺産総額を法定相続分で按分します。課税の対象となる遺産を法定相続分に応じて負担をするというイメージです。法定相続分については、右の表を使って割出して下さい。
この例では、法定相続人は配偶者と子供2人ですから、
法定相続分で按分した金額を右の速算表でそれぞれの税額を計算します。
この合計額450万円が相続税額の合計額ということになります。
【3】税金はいくらかかる?その対策法とは
このコラムで紹介したのは相続税の基本的な計算方法です。実際には資産の評価、特に土地については用途、形などを考慮して複雑な計算をしていきますが、今回はまず概要を知るということですので、これで十分だと思います。
計算をしてみていかがでしたでしょうか。想像していたよりも相続税額が大きいとお感じになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。相続税額が出る方は対策が必要かもしれません。対策の方法はそれぞれのご家庭によって異なってきます。例えば、賃貸住宅の建築など不動産の活用も有効な対策となります。住宅展示場へ出向いて情報収集をするというのも1つの良い方法かと思います。
監修・情報提供:講師名 本間慶喜
(税理士・ファイナンシャルプランナー CFP®)
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