【第26回】住まいのセンスアップ!家具の選び方とスッキリ見せるルール
2015.06.01
家づくりの楽しみの一つであるインテリア。「どんなお部屋にしようかな~♬」と想いや理想は沢山あるけれど、形にするのはなかなか難しいもの。理想のインテリアにするためには、まずは曖昧なイメージをより具体的にすることが成功の秘訣。ここでは、数多くあるインテリアスタイルをわかりやすく分類し、上手にまとまる家具のレイアウト方法と、スッキリとまとまる収納のポイントをお伝えします。
【1】インテリアスタイルの種類とは・・・
曖昧なイメージやあれもこれもと色々なスタイルを求めてしまうと、バラバラなテイストの家具を買ってしまい統一感のないお部屋になってしまいます。
まずは、インテリアの種類を6つに分類して紹介しましょう。
①ヨーロピアンクラシック
ヨーロッパの伝統的な様式を取り入れた格調高く、優雅なスタイル。家具の特徴は、テーブルやイス、家具に柔らかい曲線や猫脚が使用されています。色調は重厚感のある彩度の低いダークブラウンなどが用いられ、ファブリックは華やかな柄、深い色合いが用いられます。トラディショナルで格式のある雰囲気が特徴です。②ジャパニーズクラシック
日本古来の伝統的な様式で、無駄なモノをそぎ落とした合理的で簡素なスタイル。畳や床の間、障子、襖など線と面で構成されたシンプルな空間が特徴です。照明や小物には、竹や和紙といった自然素材を使うとより和の空間づくりに効果的です。クラシックの要素としては、座卓の獅子脚、欄間も特徴の一つです。③モダンクラシック
ヨーロッパの伝統的なスタイルを近代的・現代的にアレンジした飾り気の少ない、直線的で斬新なスタイル。優雅な中にスタイリッシュさが加わり、高級感が演出されます。素材やカラーを同じにすることで統一感ができます。例えば、ガラスやスチール素材を使ったインテリア、ブラウンやブラック・ホワイトカラーがよく用いられます。④ジャパニーズモダン
洋風のライフスタイルの中に、日本のくつろぎの空間を取り入れた和と洋の融合スタイル。モダンなインテリアを配しながら、和風の柄を用いたり、照明に和紙や竹などの自然素材を使用するなど、和洋の調和が重視されます。小物を上手に使うことで、より和風らしさが強調されます。⑤ニューモダン
都会的でシンプルかつスタイリッシュなスタイル。無駄を排除した機能性重視の洗練された直線的で斬新なフォルムを持つデザイン性の高い家具が特徴です。ガラス・スチール・ステンレスのような無機質な素材が用いられ、シャープな雰囲気のあるブラインドやロールスクリーンがおすすめです。⑥ナチュラル
無垢材といった木の素材感を生かした家具、自然素材を使ったファブリック、ベージュやアイボリーといった自然界にある色調にまとめ、明るく温かみのあるスタイル。直線的でスッキリとした、シンプルで実用的なデザインの家具が特徴です。観葉植物などでアクセントをつけるといいでしょう。【2】使いやすい家具のレイアウトとは・・・
理想のスタイルにあった家具やファブリックを選んだ後は、レイアウトです。レイアウトの仕方によってはお部屋を狭く見せてしまったり、使い勝手が悪く、モノが溜まりやすくなってしまうことがあります。
まずは、お部屋がスッキリまとまる5つの方法をご紹介しましょう。
暮らしやすい家具の配置
①動線計画・・・人が動く軌跡
無駄に動かなければならないような家具の配置では、生活しやすいお家とはいえません。家事動線・生活動線がスムーズになるようなレイアウトを考えましょう!
例えば、寝室のベッドのレイアウトでは、Beforeだとクローゼットまでが遠いですね。これだと、毎日 衣類をしまいに行くのが億劫になってしまいます。Afterのようにベッドの向きを変えるだけで距離が短くなりスムーズな動線に変わります。
②家具をまとめる・・・無駄な空間をなくす
Beforeのように家具がバラバラに置かれていると、まとまり感がなく雑然としたイメージになってしまいます。家具は一か所にまとめて、床面を広く見せることでお部屋が広く見えます。家具は床面積の3分の1程度に収めることがポイントです。
視覚効果を活かした家具の配置
③色や高さを揃える・・・見た目にスッキリ感を出す
インテリアを考える際は、素材以上に色を統一させることが重要です。また、高すぎる家具は圧迫感が生じ、高さが凸凹になってしまうと安心感がありません。家具を購入する際は、高さはなるべく揃える。また高さの順番に家具を配置する。板を置いて高さを統一するなどの方法によって、スッキリとした空間に見せることが大切です。
④フォーカルポイントをつくる・・・お部屋の印象付けのポイント
玄関の正面や和室の床の間、洋室の暖炉などは自然と視線が集中します。お部屋に入った時に自然と視線がいく場所に素敵な絵やタペストリー、お花や観葉植物などお気に入りのインテリアを置くと視線がそちらに集中し、お部屋の印象付けになります。
⑤遠近法を取り入れる・・・目の錯覚で広く見せる
絵を描く際は遠近法を用いますね。手前のモノは大きく、遠くにいくにつれて小さく描くことで奥行き感を出すことができます。家具の配置も遠近法を用いることで、目の錯覚を使ってお部屋をより広く見せることができます。手前に高さのある家具を配置し、奥に行くに従って高さの低い家具を配置しましょう!
【3】スッキリ魅せる収納テクニック
お部屋のスタイルと、家具の配置が決まったらいよいよ収納です!
まずは「使っているか」「使っていないか」で仕分けを行い、使うモノを使う場所に使いやすく収納します。スッキリ魅せる収納テクニックを3つ紹介しましょう。
①見せる収納と隠す収納
見せる収納は、出していてもインテリアとして成り立つモノがいいですね。お気に入りの食器や本・CDジャケットなど飾り方によっては素敵なインテリアになります。隠す収納は、ごちゃごちゃとしているモノ、細かいモノ、お部屋の雰囲気に合わないモノなどは扉の中にしまうことで空間がスッキリします。②収納ケースは色・形・素材を統一する
ゴチャゴチャとしたモノを収納するケースは、色を統一することでお部屋がよりスッキリした印象になります。収納ケースを並べた際、形を統一したり、家具と同じで高さや素材が統一していると、よりスッキリとした印象になります。③飾るモノを厳選する
お気に入りのモノ、子供の作品、素敵なインテリアなど、あれもこれもと飾りたくなりますが沢山 飾ってしまうと、ごちゃごちゃしてしまって、どれを見せたいのかがわかりません。これ!と思うモノを厳選して飾りましょう!そして、飾りっぱなしではなく、季節で入れ替えをしたり、新しい作品と入れ替えたり…インテリアを楽しみましょう!
監修・情報提供:片山 香南
(インテリアコーディネーター・整理収納アドバイザー)
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