【第149回】【2025年3月開始!】子育てグリーン住宅支援事業とは?事業内容やポイントを解説
2025.02.28
2024年11月に令和6年度補正予算が閣議決定され、「子育てグリーン住宅支援事業」の創設が盛り込まれました。事業の内容は省エネ住宅を新築したり、リフォームで省エネ化したりする際に補助金が支給されるというもので、利用したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、子育てグリーン住宅支援事業について押さえておきたいポイントを解説します。補助金を上手に活用し、暮らしやすいマイホームを実現しましょう。

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子育てグリーン住宅支援事業とは

子育てグリーン住宅支援事業とは、2050年カーボンニュートラルの実現を目指すために設けられた国の補助金制度です。省エネ性能の高い住宅の新築や既存住宅の省エネリフォームを対象に、住宅の性能やリフォームの内容に応じて補助金が支給されます。
2024年度に実施された「子育てエコホーム支援事業」の後続事業ですが、支援の対象や内容が変更されました。次の項目では、子育てエコホーム支援事業との違いを紹介します。
子育てエコホーム支援事業との違い
2024年度に実施された「子育てエコホーム支援事業」は、新築時は子育て世帯や若者夫婦世帯のみ、リフォーム時はすべての世帯が対象でした。2025年度の「子育てグリーン住宅支援事業」では、一部の住宅の新築およびリフォームにおいて、すべての世帯が利用できるように変更されています。また、最大補助額の上限が増加し、新築の場合は最大160万円の補助が受けられます。そのほか、リフォームの場合に必須となる工事数が1つから2つに増えました。
子育てグリーン住宅支援事業の補助対象

ここでは、子育てグリーン住宅支援事業ではどのようなケースが補助金支給の対象となるのかを解説します。
なお、新築の場合は、閣議決定日(2024年11月22日)以降に基礎工事より後の工程の工事に着手した住宅に限ります。リフォームの場合も、2024年11月22日以降に着手したリフォーム工事が対象です。
新築住宅(注文住宅・分譲住宅・賃貸住宅)
新築住宅の場合、「注文住宅の新築」「新築分譲住宅の購入」「賃貸住宅の新築」が対象となります。詳しくは下表で確認してください。
補助対象となる 住宅の分類 |
補助額 | 対象世帯 |
---|---|---|
GX志向型住宅 | 160万円 | すべての世帯 |
長期優良住宅 | 80万円(建替前住宅の除却を行う場合は100万円) | 子育て世帯または若者夫婦世帯および賃貸住宅 |
ZEH水準住宅 | 40万円(建替前住宅の除却を行う場合は60万円) | 子育て世帯または若者夫婦世帯および賃貸住宅 |
なお、賃貸住宅の場合は、子育て世帯などに配慮した安全性・防犯性を高めるための技術基準に適合する必要があります。その他、申請できる戸数の上限や新築時の入居募集の対象者が限定されるなど、賃貸住宅を対象とした追加ルールもあるのであらかじめ確認しておきましょう。
このように、子育てグリーン住宅支援事業では、すべての世帯が補助金を受け取れる「GX(グリーントランスフォーメーション)志向型住宅」の枠が設けられました。GX志向型住宅とは、長期優良住宅やZEH水準住宅を上回る性能を持つ住宅のことです。断熱等性能等級や一次エネルギー消費量に関する厳しい基準が定められています。
既存住宅のリフォーム
既存住宅のリフォームで子育てグリーン住宅支援事業を利用する場合は、すべての世帯が対象です。補助対象となる工事には「必須工事」と「附帯工事」があり、補助金を受け取るには3種類の必須工事のうち2種類以上を実施する必要があります。
補助対象工事について詳しくは、以下の表で確認してください。
必須工事(2種類以上) | 開口部の断熱改修 |
---|---|
躯体の断熱改修 | |
エコ住宅設備の設置 | |
附帯工事 | 子育て対応改修 |
防災性向上改修 | |
バリアフリー改修 | |
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | |
リフォーム瑕疵保険等への加入 |
補助金額は、必須工事のうち2種類を実施した場合は上限40万円、3種類すべてを実施した場合は上限60万円です。
なお、附帯工事のみを実施した場合は、補助対象となりません。あくまでも必須工事と合わせて実施した場合にのみ、補助対象となる点には注意が必要です。
申請期間
子育てグリーン住宅支援事業の申請期間に関しては、正式に発表されていません。前年と同様であれば2025年3月下旬~2025年12月31日で、交付の予約申請については11月30日までとなります。
ただし、各事業には予算が決められており、期間内に予算上限に到達した場合はその時点で終了となる点に注意が必要です。できるだけ早めに申請しましょう。
子育てグリーン住宅支援事業の申請方法・スケジュール

子育てグリーン住宅支援事業の申請手続きは、建築主(建築工事を発注した人)ではなく、実際に家を建てる事業者が行います。制度を利用するには、登録事業者を調べてから依頼する必要があります。
申請手順とおおまかなスケジュールは以下のとおりです。
【新築の場合】
- 登録事業者と契約を結ぶ
- 基礎工事の着工
- 登録事業者が交付申請の予約(任意)
- 一定以上の出来高の工事が完了した時点で登録事業者が交付申請
- 基礎工事より後の工程の工事に着手(2024年11月22日以降)
- 交付決定通知
- 引き渡し
- 登録事業者が完了報告ののち交付
【既存住宅のリフォームの場合】
- 登録事業者と工事の契約を結ぶ
- 着工(2024年11月22日以降)
- 登録事業者が交付申請の予約(任意)
- 引き渡し
- 登録事業者が交付申請
- 交付決定通知
- 登録事業者が完了報告ののち交付
詳細については、実際に契約する建築事業者に確認しましょう。
子育てグリーン住宅支援事業を申請する際のポイント

子育てグリーン住宅支援事業を確実に利用するには、事前に制度の要点をチェックしておきましょう。以下では、申請前に押さえておきたい5つのポイントを解説します。
期間内でも余裕を持って申請する
国の補助金制度は、申請期間内であっても予算上限に達した時点で受付が終わってしまいます。確実に利用するには、期限ギリギリの申請を避けるのが無難です。依頼する施工会社が決まったら、早めに申請を進めてもらうように準備を進めましょう。
なお予算額は、新築が1,850億円(長期優良住宅・ZEH水準住宅分が1,350億円、GX志向型住宅分が500億円)、リフォームが400億円の計2,250億円です。
事業者登録した会社のみが申請できる
子育てグリーン住宅支援事業は、事務局に登録済みの事業者のみが申請でき、建築主が直接申請することはできません。施工会社を選ぶ際は、子育てグリーン住宅支援事業の事業者登録が済んでいるのか、今後行う予定があるかどうかを確認することが大切です。
補助金対象にならない可能性がある
立地や工事の内容、選択する仕様などによっては、補助金支給の対象外となってしまう可能性があります。対象となる条件については、必ず事前に確認しておきましょう。
参考:https://kosodate-green.mlit.go.jp/exclude-locations/
また、高性能な住宅は建築費用が高額になるため、計画しているうちに予算をオーバーしてしまうこともあります。予算と性能のバランスを取りつつ制度を活用するには、施工会社と相談しながら決めることをおすすめします。
ほかの制度と併用できる可能性がある
子育てグリーン住宅支援事業は、国の補助制度と併用することはできません。ただし、地方公共団体の補助制度であれば、国費が充当されているものを除いて併用可能です。
また、一定の要件を満たすことで、住宅ローン減税やリフォーム時の所得税の税額控除、固定資産税の軽減措置を受けられます。どのような制度を使えるのか、あらかじめ確認しておきましょう。
確定申告が必要な場合がある
支給された補助金の金額や、ほかの一時所得との合計額が50万を超える場合は確定申告が必要なケースとなります。普段は確定申告をしていないサラリーマンや公務員であっても、自分で確定申告をする必要が出てくることもあるため注意しておきましょう。
なお一時所得には、補助金のほかに競馬・競輪などの公営ギャンブルの払戻金、生命保険の一時金、懸賞金などが該当します。
まとめ
補助制度を活用して快適な住まいづくりを

高性能な住宅を新築したり、省エネ目的でリフォームしたりする際は、国の補助金制度である子育てグリーン住宅支援事業を利用できます。新築やリフォームにかかる費用は、決して安いものではありません。負担を軽減しつつ理想の住まいを手に入れるために、補助金制度を上手に利用しましょう。
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監修・情報提供:馬場 愛梨(2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級))
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