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【第143回】北欧スタイルの注文住宅とは?特徴や内外装のポイントまとめ

「北欧テイストの注文住宅に憧れているけど、どんな要素を取り入れれば良いのかわからない」「せっかく注文住宅を建てるなら、理想の北欧スタイルを実現したい」という声をよく耳にします。北欧スタイルは、シンプルで洗練されたデザインと暮らしやすさで人気を集めていますが、実際の家づくりでは外観や内装のデザインなど、迷うポイントが多いでしょう。

この記事では、注文住宅で北欧スタイルを取り入れる際の特徴やポイントを、外観・内装に分けて詳しく解説します。これから北欧風の注文住宅を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。



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北欧スタイルの特徴

北欧スタイルは、厳しい気候と豊かな自然環境から生まれた独特のデザインテイストです。冬が長く夏が短い気候に適応するため、室温の変化を抑える工夫が随所に見られます。また、豊富な森林資源を活かした木材の使用や、自然との調和を意識した素材選びも特徴的です。

シンプルで無駄のないデザインでありながら、木のぬくもりや自然素材の質感で温かみのある空間を実現します。長い室内時間を快適に過ごすための機能性と、美しさを兼ね備えた住まいづくりが、北欧スタイルの大切な要素といえるでしょう。

注文住宅のデザインに北欧スタイルが人気の理由

日本で北欧スタイルが愛される大きな理由は、日本の建築で受け継がれる木の文化との親和性の高さにあります。木造建築が主流の日本では、畳や襖など自然素材を用いた和のテイストと、北欧スタイルが見事に調和します。

必要以上の装飾を避け、シンプルで控えめなデザインを好む感性も、日本人の美意識と重なります。職人による丁寧な手仕事を大切にする価値観も共通しており、こうした文化的な共通点が、日本で北欧スタイルが人気を集める理由です。

北欧スタイルの注文住宅をつくるポイント

注文住宅で北欧スタイルを実現するためには、外観と内装それぞれに北欧の要素を取り入れることが大切です。以下では、家づくりの際に取り入れる要素について詳しく解説していきます。外観と内装でバランス良く取り入れることで、理想の北欧テイストの家づくりが可能になるでしょう。

外観

北欧スタイルの外観デザインには、いくつかの重要な特徴があります。これから紹介する6つのポイントを意識することで、本場の北欧のような洗練された外観を実現できるでしょう。

シンプルかつ機能性のあるデザイン

北欧スタイルの外観は、自然と調和するシンプルさを基本とします。凹凸の少ないすっきりとしたデザインで無駄を省き、自然の美しさを引き立てる外観になっていることが多いです。

また、軒を深くして建物全体を保護するなど、必要な機能を備えながらも飾り過ぎない美しさを追求します。自然との共生を大切にしながら、本当に必要なものだけを残した洗練された外観が特徴です。

大きい三角屋根

北欧の伝統的な住宅に見られる大きな三角屋根は、実用性とデザイン性を兼ね備えています。積雪地域に適した急な勾配は、雨水や雪が自然に流れ落ちる設計です。

小屋根を付けると、より北欧らしい印象になります。屋根裏を有効活用できる点も、暮らしの豊かさにつながる特徴の一つです。大きな三角屋根は、日本の気候風土にも適しています。

ツートンカラーの外壁

北欧テイストの家の外壁は、メインカラーとアクセントカラーを組み合わせたツートンカラーが特徴的です。白やベージュなどの明るい色をベースに、ダークグレーや木目調など落ち着いたアースカラーでアクセントを付けると、立体感と奥行きのある外観になります。建物の形状を活かしたカラーリングで、北欧らしい洗練された印象を演出できます。

自然素材

建材や外構には、自然素材を積極的に取り入れましょう。北欧テイストの住宅は、木材やレンガ、石畳など、素材本来の質感を活かした仕上げが特徴です。

玄関アプローチに天然石を敷いたり、ウッドデッキを設置したりすると、住宅と庭が一体となった調和のとれた空間をつくり出せます。自然素材は経年変化も味わい深いので、長く愛着を持って暮らせるでしょう。

窓の配置・サイズ

自然光をたっぷり取り入れるため、北欧スタイルでは窓の配置とサイズに特別な工夫が見られます。壁一面に大きな窓を設けたり、小さな窓を複数配置してリズム感を出したりするなど、デザイン性も重視しているのが特徴的です。

プライバシーに配慮しながら、室内の明るさと開放感を確保できる窓の設計が重要なポイントとなります。

木製サッシ

窓枠やドアのサッシには、木目調やウッドカラーの素材を採用するのが特徴です。木の風合いや質感は建物全体に自然な温かみをプラスし、ナチュラルな印象を演出してくれます。

サッシは内外装のバランスを整える重要な要素でもあり、外観デザインのアクセントとしても効果的です。メンテナンス性にも優れた素材選びがポイントです。

内装

北欧スタイルの内装デザインは、明るく開放的な空間づくりが基本となります。これから紹介する6つのポイントを意識することで、快適かつ居心地の良い室内空間を実現できるでしょう。

白×明るい色

日照時間の短い北欧では、室内を明るく保つことが基本で、光を反射させやすい白い壁は、少ない自然光も効率的に活用できる利点があるため、壁や天井は白を基調とし、床や家具にも明るめの色を取り入れることで、開放感のある空間を演出しています。

北欧テイストの注文住宅では、アクセントカラーに木材と組み合わせやすい淡い色を選び、ナチュラルで優しい雰囲気を演出するのがおすすめです。

自然素材

内装にも外観同様、自然素材を効果的に取り入れることが重要です。無垢材を床材や家具に用いると、使い込むほどに味わい深い空間が生まれます。

また、壁の一部に木材を使ったり、統一感を持って自然素材を配置したりすれば、落ち着きのある癒しの空間が完成します。メンテナンスを重ねながら、長く付き合える素材選びをしましょう。

自然光の確保

北欧スタイルでは、自然光を効果的に取り入れる工夫が欠かせません。効果的に配置された窓から光を採り入れ、白い壁や天井で反射させることで、明るく開放的な空間を演出します。

天窓や高窓を設けたり、吹き抜けを取り入れたりすると、より多くの光を室内に取り込めます。季節や時間による光の変化も楽しめるでしょう。

北欧家具・照明

北欧家具や照明は、シンプルで洗練されたデザインと優れた機能性を備え、住空間に自然となじみます。無垢材などの自然素材を使った家具は、温かみのある印象を与え、長く使い続けられる品質の高さも魅力です。

照明は室内全体を均一に照らすのではなく、ペンダントライトやブラケットライトなどを取り入れて部分的に明かりを灯すことで、くつろぎの空間を演出します。

曲線

家具だけでなく建築の至る所に取り入れている美しい曲線は、北欧デザインの特徴の一つです。窓やドアなどの開口部、階段の手すりやアーチ型の入り口などに曲線を採用することで、優しく温かみのある空間が生まれます。

直線的になりがちな住空間に、柔らかな印象をプラスする効果も期待できます。丸みのある建具や出窓なども、北欧らしい親しみやすさを演出してくれるでしょう。

小物

北欧スタイルの空間づくりには、小物使いも重要なポイントです。自然をモチーフにしたファブリックや雑貨、季節感のある観葉植物を効果的に配置すると、空間に彩りと個性が生まれます。壁にウォールシェルフ、ニッチ棚等を設けて本や小物をディスプレイしたり、壁紙の色に合わせた小物を選んだりと、統一感のある空間演出を心がけましょう。

まとめ

注文住宅のデザイン決めは展示場見学も大切

北欧スタイルの注文住宅づくりには、外観と内装それぞれにさまざまな工夫が必要です。シンプルさと機能性を両立しながら、自然素材を活かした温かみのある空間づくりが重要なポイントとなります。満足のいく家づくりをするには、ポイントを押さえるだけでなく、具体的にイメージを膨らませることも大切です。

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監修・情報提供:福本 剛志 (設計事務所 アクア株式会社/二級建築士)
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本記事はTrail(株)が記事提供しています。
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