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【第139回】和モダンな注文住宅のデザイン|外観・内装の特徴やおすすめの間取りとは

注文住宅を建てるにあたって、どのようなデザインにするか迷うことがあるでしょう。「和モダン」スタイルは、日本の伝統と現代的なデザインを融合させた魅力的な選択肢で、注文住宅に和モダンを取り入れる方が近年増えつつあります。しかし、初めての家づくりで住宅のイメージがついていない方にとって、数多くあるデザインの中から選択するのは容易ではありません。

本記事では、和モダンな注文住宅の特徴や魅力、おすすめの間取りについて紹介します。家づくりを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。



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和モダンな注文住宅とは

和モダンな注文住宅とは、日本の伝統的な要素と現代的なデザインを巧みに融合させた住宅スタイルです。畳や障子、縁側といった和の要素を取り入れつつ、シンプルで洗練されたモダンデザインと組み合わせることで、快適性と美しさを両立させています。自然素材を活かしながら最新の設備も取り入れ、日本の気候に適した住まいを実現しているのが魅力です。

余計な装飾を省いたシンプルなデザインは、流行に左右されにくく長く愛されます。日本人の感性に合うデザインや間取りのため、近年特に人気を集めている注文住宅のスタイルといえるでしょう。

和モダンな注文住宅の特徴

和モダンな注文住宅には、外観と内装それぞれに特徴的な要素があります。ここでは、外観と内装に分けて、和モダン住宅の特徴を紹介します。

外観

まずは、和モダンな注文住宅の外観の特徴をみていきましょう。

屋根の形状

和モダンな住宅では、主に下記4つの屋根の形状が用いられます。

  • 切妻屋根(きりつまやね):本を半分開いて伏せたような形の屋根
  • 寄棟屋根(よせむねやね):四方に向かって傾斜した屋根で、上方に棟があるもの
  • 片流れ屋根(かたながれやね):一枚の屋根が一方向に傾斜している屋根
  • 陸屋根(ろくやね):水平またはほとんど勾配がない屋根

それぞれの形状によって外観の雰囲気を変えることが可能です。例えば、切妻屋根は伝統的な和風の印象を与え、陸屋根はよりモダンな印象を演出します。屋根だけでも住宅の印象が大きく変わるため、理想とする和モダンのイメージに合わせて屋根の形を選ぶようにしましょう。

素材・色

和モダンな外観は、木材をアクセントとして効果的に用いるのが特徴です。外壁や玄関周りに木材を使用することで、温かみのある和の雰囲気を演出できます。ベースカラーにはグレーやベージュ、ブラウンなどの落ち着いた色を選ぶと、スタイリッシュでモダンな印象の外観に仕上がります。

外構

和モダンな住宅の外構では、庭にシンボルツリーを植えたり、玄関までのアプローチに石畳を使用したりして、和の雰囲気を演出しているのが特徴です。外観を決める際は、より洗練された和モダンな外観を実現するために、建物本体だけでなく外構とのバランスも考慮し、全体的な統一感を出すことが重要です。

内装

次に、和モダンな注文住宅の内装の特徴について解説します。

天井

和モダンな内装を実現するうえで、天井のデザインは重要な要素です。

  • 折り上げ天井(おりあげてんじょう):天井の中央部分を周囲より一段高くとった天井
  • 船底天井(ふなぞこてんじょう):船底のような形をしている天井
  • 網代天井(あじろてんじょう):木や草や竹などの植物を薄く加工したものを材料として平面状に編み、それを天井材としたもの
  • 梁見せ天井(はりみせてんじょう):あえて隠さないことで梁をデザインの一部に取り込む手法

など

上記のような天井が、和モダンの雰囲気を演出するのに適しています。天井の色使いや空間のつくり方、模様などによって印象が変わるため、部屋の用途や好みに合わせて選択すると良いでしょう。

空間

和モダンな内装は、開放的な空間づくりがポイントです。広々とした空間は、和モダンのデザインを引き立てる効果があります。自然光を多く取り入れると、さらに開放感を演出できるでしょう。具体的には、吹き抜けや天窓・高窓の設置、大きな窓の採用がおすすめです。開放感を意識した内装にすると、明るく居心地の良い空間が生まれます。

自然素材

和モダン住宅の内装には、自然素材を積極的に取り入れるのが特徴です。天然木や畳、漆喰などの素材を用いると、和モダンならではの落ち着いた雰囲気を演出できます。このような自然素材は見た目の美しさだけでなく、調湿効果も期待できるため、室内が快適でリラックスできる空間になるでしょう。

※参考:【第25回】カラダに優しい自然素材の選び方

照明

和モダンな内装では、全体的なデザインと調和する照明を選ぶことも重要なポイントです。オレンジ系など落ち着いた色味の照明を選ぶと、和のデザインと調和しやすくなります。ダウンライトやペンダントライトなど、部屋の雰囲気に合わせて照明のデザインを変えることで、空間の魅力をさらに高められます。

※参考:【第136回】注文住宅をモダンな家にしたい | 外観&内観の作り方のポイントとは?

和モダンな注文住宅の魅力

和モダンな注文住宅の特徴からもわかるように、さまざまな魅力を持つ住宅に仕上げられるため、和モダンのデザインを取り入れたいと考える方は少なくありません。ここでは、和モダン住宅の主な魅力を詳しく解説していきます。

シンプルデザインで飽きが来にくい

和モダンな住宅の大きな魅力は、そのシンプルなデザインにあります。装飾を抑えたすっきりとしたデザインは、長く愛され続けるスタイルとして注目されており、時代の流行に左右されにくいため、何年経ってもデザインに古さを感じさせません。また、シンプルなデザインは幅広い年齢層に馴染みやすく、家族全員が心地良く過ごせる空間をつくり出せるでしょう。

日本の気候と合っている

和モダンな住宅は、四季のある日本の気候に適しています。一年を通して寒暖差の大きい日本の気候に対応するため、和モダン住宅では自然素材を多く用いているのが特徴です。自然素材には調湿効果があり、快適な室内環境を維持するのに役立ちます。また、地域ごとの気候の特性に合わせて家づくりをアレンジすることも可能です。和モダンな住宅であれば、より快適な暮らしを実現できるでしょう。

和のデザインで日本の美しい風景を映し出せる

和モダンな住宅の魅力は、日本の伝統的な美を現代的に表現できる点にもあります。漆喰壁や石畳、障子などの伝統的な和の要素を自然に取り入れることで、日本の美しさを表現しつつ、落ち着いた雰囲気をつくり出せます。洋風住宅に和の要素を部分的に取り入れる場合と比べ、全体的な調和が取れた空間を実現しやすいのも和モダン住宅の特徴です。

※参考:【第120回】おしゃれな注文住宅の内装デザインを実現するポイントをご紹介!

和モダンな注文住宅に取り入れたい間取り

和モダンな注文住宅をより魅力的にするためには、適した間取りを取り入れることが重要です。ここでは、和モダン住宅と相性の良い間取りをいくつか紹介します。

中庭

中庭とは、建物に囲まれた屋外空間です。和モダン住宅に中庭を取り入れると、自然光を室内に取り込みやすくなり、開放感のある空間をつくり出せます。また、プライバシーを確保しながら屋外の雰囲気を楽しめる点も魅力です。四季の移ろいを身近に感じられる中庭は、和モダン住宅の魅力を一層引き立てる要素となるでしょう。

中庭のあるモデルハウスはこちら

和室・畳

和室や畳スペースは、和モダン住宅に欠かせない間取りです。リビングの一角に小上がりの畳コーナーを設けたり、独立した和室をつくったりすると、落ち着きのある空間を生み出せます。畳の持つ調湿効果や柔らかな肌触りは、よりリラックスできる空間へと導いてくれるでしょう。また、用途に応じて洋室と和室を使い分けられる点も、和モダン住宅の魅力的なポイントです。

和室のあるモデルハウスはこちら

縁側

縁側は、屋内と屋外をつなぐ中間的な空間です。和モダン住宅に縁側を取り入れると、庭や外の景色を楽しみながらくつろげる空間が生まれます。夏は涼をとる場所として、冬は日光浴を楽しむ場所として活用できます。また、家族団らんや来客時の憩いの場としても活躍する、多目的なスペースです。

土間

土間は、玄関から続く床面を土や石、タイルなどで仕上げたスペースです。和モダン住宅に土間を取り入れると、趣のある空間を演出できます。土間は靴を脱がずに使えるため、アウトドア用品の収納や家事スペースとしても活用可能です。また、室内と屋外をスムーズにつなぐ役割も果たし、より一層開放感を演出してくれるでしょう。

※参考:【第122回】おしゃれな間取りアイデア!注文住宅に取り入れる際のポイントも解説

まとめ

和モダンの特徴を把握して注文住宅のデザインを検討しよう

和モダンな注文住宅は、日本の伝統と現代的なデザインを融合させた魅力的な住まいです。和モダンな注文住宅には多くの魅力がありますが、中庭や和室、縁側、土間といった間取りを取り入れることで、さらに魅力的かつ快適な空間をつくり出せるでしょう。

家サイトでは、お客様のライフスタイルやご要望に合わせた住宅の提案を行っています。ぜひお近くの展示場にお越しいただき、和モダン住宅の魅力を体感してみてください。

 

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監修・情報提供:福本 剛志 (設計事務所 アクア株式会社/二級建築士)
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本記事はTrail(株)が記事提供しています。
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