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【第125回】【2024年】家づくりで活用できる住宅補助金・減税制度まとめ

家を建てる際は、土地の購入から建築まで数千万円単位の費用がかかります。費用の問題で、自分の理想の住宅を建てられないと悩む方も多いのではないでしょうか。家づくりで活用できる住宅補助金や減税制度を活用すると、自己資金を抑えつつマイホームを建築できます。ただし、補助金や助成金を受け取るには、要件を満たす住宅を建築しなければなりません。

本記事では、家づくりで活用できる住宅補助金や減税制度、補助金制度を利用する際の注意点についてまとめました。家づくりを検討している方や、家を建てる前に住宅補助金・減税制度の基礎知識を身に付けたい方は、ぜひ参考にしてください。




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【2024年】注文住宅を建てる際に活用できる補助金制度


ここでは注文住宅を建てる際に活用できる、国や自治体の補助金制度を紹介します。2024年に新設された制度もあるので、概要や対象者、要件、申請期間をしっかりチェックしておきましょう。

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金は、ZEH(ゼッチ)という省エネかつエネルギー生産が可能な住宅建築を支援する目的で導入されました。蓄電池や燃料電池のようなシステムが備わっている住宅は、補助金が加算される可能性があります。以下に補助金の特徴をまとめました。

  • ・対象者:戸建住宅を新築・購入する方
  • ・対象となる住宅:ZEH、ZEH+、次世代ZEH+
  • ・申請期間:令和5年度 「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業」は、すでに公募終了
  • ・補助額:55万~112万円/戸

2024年2月現在、直近の公募は締め切られています。ただし、定期的に新しい公募が発表される可能性があるため、引き続き状況をチェックしておきましょう。

※参考:【環境省戸建ZEH】令和4年度・令和5年度 環境省によるZEH補助金|SII 一般社団法人 環境共創イニシアチブ Sustainable open Innovation Initiative

子育てエコホーム支援事業

2024年から開始された子育てエコホーム支援事業は、主にマイホームを建築する子育て世帯や若者夫婦世帯を支援する補助金です。また、当補助金はリフォームも対象としています。以下に補助金の特徴をまとめました。

  • ・対象者:マイホームを新築する・新築分譲住宅を購入する子育て世帯や若者夫婦世帯、リフォームする住宅の所有者となる方
  • ・対象となる住宅:新築・分譲住宅購入の場合は長期優良住宅とZEH住宅で、リフォームの場合は対象のリフォーム工事の要件を満たす住宅
  • ・申請期間:2024年3月中下旬~同年12月31日(予算上限に達した時点で締め切り)
  • ・補助額:①長期優良住宅は100万円/戸、②ZEH住宅は80万円/戸(①②は条件により補助額が半分になる可能性あり)、リフォームは補助上限20万円/戸(一定要件を満たせば上限の引き上げが可能)

子育て世帯とは「18歳未満の子を有する世帯」、若者夫婦世帯は「夫婦いずれかが39歳以下の世帯」です。リフォームの場合は工事内容によって補助額がそれぞれ異なるほか、新築住宅にも対象要件が詳細に決められているため、以下で詳しく確認してみましょう。

※参考:子育てエコホーム支援事業|家サイト

地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業は、地域における木造住宅の生産体制強化と併せて、環境負荷低減・耐久性の強化を支援するための補助金です。

地域型住宅グリーン化事業の補助対象者は、地域の工務店や木材関連事業者、流通事業者、建築士事務所などのグループです。対象となる住宅を建てる際は、グループが申請した補助金が建築主に還元されます。以下に補助金の特徴をまとめました。

  • ・対象者:補助金制度を利用する地域のグループ
  • ・対象となる住宅: 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH・Nearly ZEH・ZEH Oriented
  • ・申請期間:令和5年度 「地域型住宅グリーン化事業」は、すでに公募終了
  • ・補助額:70万~140万円(補助タイプや住宅の種類によって異なる)

2024年2月現在、直近の公募は締め切られています。ただし「令和6年度 住宅局関係 予算概算要求概要」に地域型住宅グリーン化事業が組み込まれているため、今後新たな公募が発表される可能性があります。

※参考:地域型住宅グリーン化事業(評価)【公式】
※参考:令和6年度 住宅局関係 予算概算要求概要|国土交通省住宅局

LCCM住宅整備推進事業

LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅整備推進事業の補助対象は、脱炭素化住宅です。LCCM住宅は建設時や運用時、廃棄時にかけて、限りなく二酸化炭素の発生を抑えるように設計されています。また、太陽光発電システムのような再生可能エネルギーを利用することで、LCCM住宅では二酸化炭素の発生量がトータルで見てマイナスとなります。以下に補助金の特徴をまとめました。

  • 対象者:LCCM住宅の要件を満たす家を新築する方
  • 対象となる住宅: 強化外皮基準(ZEH基準)を満たす住宅・再生可能エネルギーを除いて基準一次エネルギー消費量から25%以上の一次エネルギー消費量が削減される住宅など
  • 申請期間:令和5年度 「LCCM住宅整備推進事業(第2回)」は、すでに公募終了
  • 補助額:上限140万円/戸

「令和6年度 住宅局関係 予算概算要求概要」にLCCM住宅整備推進事業が組み込まれているため、申請する予定があれば動向をチェックしておきましょう。

※参考:LCCM住宅整備推進事業実施支援室
※参考:令和6年度 住宅局関係 予算概算要求概要|国土交通省住宅局

各自治体の補助金制度

国が行う補助金制度のほか、自治体ごとに行う補助金制度も活用可能です。東京都の「東京ゼロエミ住宅導入促進事業」では、東京ゼロエミ住宅として認証を受けた住宅について、建築費の一部が支給されます。

  • ・対象者:新築住宅の建築主
  • ・対象となる住宅:東京ゼロエミ住宅の認証を受けた新築住
  • ・申請期間:2023年4月3日~2024年3月29日(予算上限に達した時点で締め切り)
  • ・補助額:最大210万円/戸

なお、2024年10月1日より新基準が適用され、要件や補助額が変更となる予定なので最新情報を確認するようにしましょう。

ほかにも、移住・定住促進を図るための補助金制度等もあり、例えば、神奈川県秦野市の「はだの丹沢ライフ応援事業」は、下記のような補助が受けられます。

  • ・対象者:本市への転入または市内に居住する若者世帯であり、複数の条件を満たした方
  • ・対象となる住宅:市内の戸建て住宅又は分譲マンションなど
  • ・申請期間:所有権保存登記または移転登記がされた日から3か月以内
  • ・補助額:最大60万円

お住まいの地域や新たに注文住宅を建てたい地域で独自の補助金制度がないか、事前に確認してみましょう。

※参考:クール・ネット東京 :東京都地球温暖化防止活動推進センター | 「令和5年度東京ゼロエミ住宅導入促進事業」
※参考:【受付中】はだの丹沢ライフ応援事業 | 秦野市役所

注文住宅新築時に受けられる減税制度

国や自治体の補助金制度だけではなく、住宅購入者の負担を軽減できる減税制度にも注目しましょう。以下では、それぞれの減税制度の詳細を、注意点も含め解説していきます。

住宅ローン減税

住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)は、新築・中古住宅を購入する際やリフォームの際に住宅ローンを利用した方を対象に、所得税や住民税を減税する制度です。控除率は0.7%で借入限度額の上限は5,000万円のため、最大で年間35万円が控除されます。

住宅ローン減税を受けるには初年度のみ確定申告が必要になるため、忘れずに実施しましょう。また、2024年1月以降に住宅ローン減税を利用する際は、省エネ基準を満たさなくてはなりません。

※参考:住宅ローン減税 - 国土交通省

登録免許税の軽減

登録免許税とは、不動産を取得する際の法務局での登記手続きに発生する費用です。軽減措置は以下のようなものがあります。

  • ・住宅用家屋の所有権を保存登記したとき:住宅価格に対し0.15%の税率が適用される
  • ・住宅用家屋の所有権を移転登記したとき:住宅価格に対し0.3%の税率が適用される

なお、軽減の適用を受けるには以下のような要件を満たす必要があります。

  • ・新築または取得後1年以内に登記を終えること
  • ・住宅の床面積が50㎡以上であること

※参考:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

不動産取得税の軽減

固定資産税とは、毎年1月1日における不動産などの所有者に対して課せられる地方税のことです。2024年3月31日までに建てられた新築住宅について、延床面積が120㎡分に限り、一定期間固定資産税が半額に減額されます。なお、軽減される期間は以下のとおりです。

  • ・一般住宅:3年間
  • ・3階建て以上で耐火構造の一般住宅と、長期優良住宅:5年間
  • ・3階建て以上で耐火構造の長期優良住宅:7年間

※参考:総務省|地方税制度|不動産取得税

固定資産税の軽減

固定資産税とは、毎年1月1日における不動産などの所有者に対して課せられる地方税のことです。2024年3月31日までに建てられた新築住宅について、延床面積が120㎡分に限り、一定期間固定資産税が半額に減額されます。なお、軽減される期間は以下のとおりです。

  • ・一般住宅:3年間
  • ・3階建て以上で耐火構造の一般住宅と、長期優良住宅:5年間
  • ・3階建て以上で耐火構造の長期優良住宅:7年間

※参考:総務省|地方税制度|固定資産税

住宅補助金利用時の注意点

ここまで解説してきたように、注文住宅を建てる際に活用できる補助金・減税制度は複数あります。計画的にマイホームの費用を準備するために、住宅補助金・減税制度の利用時には以下のような注意点を把握しておきましょう。

できるだけ早めに申請する

各補助金制度は申請期間が設けられているほか、補助金の予算も決められています。期間内の申請であっても、予算の上限に達した時点で受け付けを締め切られるため、できるだけ早い段階で申請するようにしましょう。

また、2024年2月現在、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)補助金のように、次回公募が未定の補助金もあります。公募が始まってすぐ申請に向けて動けるように、補助金制度の詳細を確認しておくと良いでしょう。

国と自治体が実施する補助金制度は異なる

国と自治体が実施する補助金制度は、目的がそれぞれ異なります。条件を満たせばどちらの補助金も受け取れる可能性があるので、条件や併用可否について確認しておきましょう。なお、補助金制度と減税制度も、併用できるケースが多く見られます。

一方、国が実施している補助金制度は、基本的に併用できません。補助金を受け取れなければ申請の準備に要した時間が無駄になってしまうので注意しましょう。

まとめ

住まいづくりの”プロ”がいる住宅展示場にてそれぞれの制度を把握して最大限住宅補助金を活用しよう

2024年に家づくりで活用できる住宅補助金・減税制度には、さまざまなものがあります。住宅メーカーと相談して自分に合った制度を把握し、費用を抑えて理想のマイホームを建てましょう。「家サイト」では住宅補助金制度をはじめ、家づくりに役立つ情報を集められます。住宅展示場を見学予約すると、待ち時間なしでモデルハウスを見学でき、費用面などの不安も相談可能です。住宅補助金や減税制度を活用してマイホームを建てたいと考えている方は、ぜひ「家サイト」から展示場を探してみてください。

 

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監修・情報提供:馬場 愛莉(2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級))
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本記事はTrail(株)が記事提供しています。
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