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【第103回】 テレワークを快適にする住まいの作り方

令和2年度に実施された「テレワーク人口実態の調査」(国土交通省)によりますと、全就業者の中で22.5%の方がテレワーカーとして就業されているようです。緊急事態宣言中はその割合も増加するようで、とくに都市部はその傾向が大きくなるようです。テレワーカーの声として良かった点は、「通勤時間の短縮」「時間の融通が利く」があり、その反面、改善したい点としては「同僚とのコミュニケーションがとりにくい」「仕事をする環境ではないので働きにくい」ことだそうです。
今後もテレワークという働き方が定着しつつある中で、住まいの中での仕事の効率など快適性に配慮した「ワークスペース」をどのように作ればよいかお伝えいたします。

*「テレワーク人口実態の調査」(国土交通省)

【1】ワークスペースのある間取りのアイデア

ワークスペースのポイントは大きく3つ、「場所」「スタイル」そして「設備」です。


・場所はどこにあるべきか
そもそも「ワークスペース」をどこに設けたら便利でしょうか?住宅雑誌などで良く見かける、リビングの一角にカウンターがあってパソコンなどが置いてあるようなイメージが思い浮かぶ人も多いのかと思います。リビングにワークスペースがあると、仕事をしながら家族ともコミュニケーションが取れる生活スタイルが実現できます。しかし、ちょっとしたメールチェック程度であれば問題ないでしょうが、社内の会議やクライアントとの打ち合わせでは、家族も気を使わざるを得ないケースも考えられます。
皆さんの仕事スタイルによって、どこにワークスペースを設けるべきか決めることがポイントです。

・オープンそれともクローズ、スタイルはどちらにする?
ワークスペースを作る際には、2つのスタイルから選びます。開放的な空間に作る「オープンスタイル」と個室として作る「クローズスタイル」があります。それぞれの特徴から仕事スタイルに合わせて選ぶようにしましょう。
 

 

1.「オープンスタイル」の場合
事務などのデスクワークがメインで、外部との会議や打ち合わせがないような働き方の人におすすめです。家事を一緒にできたり、リフレッシュしやすいような場所に設けるのもいいでしょう。家の中で一番快適な場所にあることが多いリビングスペースの近くにレイアウトすれば仕事もはかどりそうです。

 

2.「クローズスタイル」の場合
外部とのオンライン打ち合わせが多い場合には、独立性を高めたクローズな環境がおすすめです。オンライン画面上にお子さんなど家族が写り込むこともなく、集中できる環境が望ましいかと思います。その場合、閉鎖的な空間になりがちなため、最低限の明るさや風通しなどを確保することが必要です。外壁に面した壁がない場合でも、間仕切り壁に室内窓を設置するといいでしょう。


・快適なワークスペースに必要な設備について


1.冷暖房・換気(エアコン、冷風機)
ワークスペースで効率よく仕事をするために、まずは冷暖房をどうすべきか考えましょう。クローズスタイルでは、エアコンを設置するほどではない場合もあり、その場合には夏場の対策として冷風機をおいてみるのも効果的です。また、換気は健康上とても重要ですので、換気扇もしくは室内窓等で空気の入れ替えができるようにしておきましょう。

2.設備機器(コンセント、LAN、照明)
設備に関してはコンセントを多くするのも重要で、設置する高さを机より高くすると便利に使うことができます。最近では直接USBを差し込めるコンセントもあります。LANについてはルーターの設置場所含め検討が必要ですが、電話会議などより安定した通信が必要な場合には有線LANがあった方が安心です。家族が動画を見ている場合、同じ信号を分け合うことになるケースもありますので、単独でつなげる有線LANがあると便利です。
照明については、「昼白色」のような白い光と「電球色」の赤い光の2種類があります。文字を見る場合には昼白色が見やすいため、それに対応している照明器具かどうか確認してください。

3.家具(椅子、デスク、書棚、収納家具)
長時間作業するには、家具も重要になってきます。実際に、ダイニングでPC仕事をされている方のお話を伺うと、長時間では肩こりや腰痛などの原因になりかねません。椅子やデスクなどは、高さを調整することができるものもあります。
作業に適した高さに揃えることで、快適に仕事ができるのではないでしょうか。


 

【2】1坪でも快適なワークスペースのポイント

1坪、約畳2帖程の大きさでも快適な「ワークスペース」にすることが可能です。ここでは、1坪のワークスペースでも快適になるポイントをご紹介します。大切なのは、必要なものがコンパクトにまとまることです。

画像提供元:十人十家/TOTO・DAIKEN・YKK AP

・デスクカウンターの配置
一般的にデスクの高さは床から70cm前後が好ましいとされています。長時間使用しても疲れないためには、身体にあった高さが大切です。自分にとって最適な高さはいくつなのか事前に確認してデスクは選ぶようにしましょう。
また、空間に限りがある1坪の場合、デスクの横幅も空間に合わせると無駄なく使うことができます。

・書棚のレイアウト
仕事で使用する書類や、書籍などの収納位置も重要です。コーナー部分を活用して、デスクと合わせてL字形に配置すると使いやすい空間になるかと思います。また収納する書類や書籍のサイズ、奥行きも確認が必要です。一般的にA4の書類の奥行きは22cm程度ですが、その書類を収納するためのフォルダは一回り大きくなり、28cm程度になります。また書籍であれば15㎝程度で十分ですので、何をどのように収めるのか事前に検討し、書棚のサイズは選ぶといいでしょう。

・開放感が感じられる空間
1坪程度のスペースでも快適でなければ、作業の効率もアップしません。開放感を感じられるような空間にする工夫としては、座った位置からの視線の抜けがポイントです。全て壁で囲われるような空間ではなく、一部に室内窓のようなガラスを組み込むことで、リラックスしやすい空間になります。また、壁は天井まで繋げるのではなく、高さを1.8mぐらいにおさえて、上部を解放させることも可能です。その場合には、遮音性も同時に検討することが大事です。



今後もWITHコロナの生活スタイルが続くものと考えられます。テレワークで在宅勤務も継続されるでしょうから、仕事環境をより快適にすることは、住まいづくりの上でも重要になるかと思います。雑誌やネット等でイメージを膨らませるのも有効ですが、モデルハウスなど実際のワークスペース空間を体験してみると、サイズ感なども把握できますので、ぜひ一度、住宅展示場へ訪れてみることをおすすめします。


監修・情報提供:金内 浩之 (一級建築士)
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