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【第24回】 子どもが独立!この家どうする?セカンドライフを楽しむ不動産活用術

2015年4月

子どもが独立!この家どうする?セカンドライフを楽しむ不動産活用術

 新年度の4月、子どもさんが独り立ちしたご家庭では、急にガラン!とした感じがする家の中で、「さあ、これからは思い切り自分たちの生活を楽しむぞ!」と思っていらっしゃるシニア世代も多いことでしょう。子どもさんが実家から出て行ってしばらく経ったお宅では、元の子ども部屋が納戸化していたりはしませんか? 充実したセカンドライフを送るため、そして将来、この実家が子どもの負担にならないように、元気な現在(いま)のうちに考えておきたい不動産活用のヒントをご案内します。

1 健康寿命を延ばせる住まいを考えましょう

 日本人の平均寿命は年々延びています。しかし、ただ長生きするのではなく、介助の必要がない自立した生活ができる「健康寿命」を延ばす事が、親自身にとっても子どもにとっても幸せなセカンドライフのキーポイントである事はいうまでもありません。健康に住める家とは、どんな家でしょうか。

①住まいが安全安心であるためには、建物の耐震が基本です。

 必ず来ると言われている大地震、まずは、それに耐えられる耐震力が備わっているかが肝心です。特に昭和56年(1981年)5月31日以前に着工した建物は、旧い耐震基準で設計されていて現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。築35年以上の建物は、こうした理由からも一度建て替えを検討してみる意義があります。

②住まいの断熱性能は、シニアの健康維持には必須です。

 年間1万7000人が、入浴時のヒートショック(急激な温度差によるショック)が原因で亡くなっているという調査結果があります。これは交通事故の年間死者数の3倍以上です。【図1】
 その内79%が75歳以上。家の断熱性能を良くする事によって、脳卒中や心筋梗塞に対する予防効果が大いに期待できます。家の中での温度差を解消する事で、ヒートショックによる死亡や寝たきりの原因を解消する事が大切です。家の中の熱の58%が窓から逃げていると言われています。壁だけでなく、窓の断熱性能も良くすることで家の中の温度差を減らしましょう。

図1
③バリアフリーは、自立した生活のための強い味方です。

 自立した生活を早々に諦めてしまう大きな原因に、住まいの中での昇り降りの多さが耐えられなくなったり、転倒による怪我で歩行に支障が生じるようになるというものがあります。頭も気持ちもまだまだ若いのに、とても残念です。自分で体を動かさなくなる事が、最も老化を進める原因になりますので、無理なく自分で動き回れる住まいはとても重要なのです。
 家族の人数が少なければ、1階建て(平家)へ建て替える事(減築)で、バリアフリーにすると共に、お掃除や維持管理の負担も軽減できるようになります。

④最新の住宅設備機器はシニアにとても優しい!

 防犯、防災は勿論の事、最新の住宅設備機器は、お掃除が楽だったり、省エネ性能が優れていたり、とシニアに優しい仕様に進化しています。住宅内の仕様を一新することで、無駄な労力を掛けない生活、快適な暮らしを実現できるのです。

2 二世帯住宅で暮らすという選択

 昨今、二世帯住宅への建て替えが増えています。東日本大震災によって、家族が寄り添い、協力し合って暮らす事の意義が認識された事も大きな一因です。相続対策や敷地を有効に活用できるというメリットでも注目されています。二世帯住宅と一口に言っても建物の形態はいろいろあります。水廻りやリビングなどを二世帯で完全に共用する昔ながらの二世帯の暮らし方もあれば、水廻りも玄関も各々別々の完全独立型の二世帯住宅もあります。【図2】

【図2】二世帯住宅の形態

 敷地の制約や予算から、建てられるタイプは異なってきますが、仮にそれらの条件をクリアできたとして、最も大切な事は、二世帯がどんな暮らし方をしたいか、です。
 二世帯住宅のメリット、デメリットを認識して、メリットを活かし、デメリットをできるだけ解消できる間取りを二世帯で一緒に考える事がポイントです。【図3】
 二世帯住宅は、親の介護が必要になった場合でも子世帯が介護しやすい為、親世帯が終の住処として家族と共に過ごす事もできるでしょう。これからの高齢化社会にもふさわしい住まいの形態と言えます。

【図3】二世帯住宅のメリットとデメリット

 また、世代交代につれて、二世帯住宅をどう活用していくのかも、最初の段階でシミュレーションしておく事が大切です。完全独立型の間取りであれば、一世帯が住まなくなっても、賃貸住宅としての活用も考えられます。逆に、当面は子どもは住まないが、将来は一緒に住みたいという場合は、当面は賃貸して活用する事で、建築コストの回収が可能になります。将来、子ども世帯が計画的に入居できるようにするには、賃貸借契約を定期借家契約にしておく事をお勧めします。【図4】

【図4】不動産の継承・未来予想図

3 元気なうちから考えて実行することに意味があります

 「まだまだ先の事」と思っているうちに、体力気力がついて来なくなります。「少し気が早いけど」というくらいの時機に、シニアライフの充実と、次世代への引き継ぎ方を考えて実行に移す事が、その効果を享受できるコツです。
 住みづらく居心地の悪い環境で、我慢をして過ごす年月は、勿体ないですね。少しでも早く快適な環境を整えて、シニアライフを永く謳歌して頂きたいと思います。
 建て替えや住み替えのメリットの一つに、持ち物を見直すきっかけになるということがあります。
 住まいを建て替えたり手を加えるには、家の中を片付けざるを得ません。永年の溜ってしまった荷物、モノを整理して、処分するもの、子どもに受け継がせたいモノを仕分けして行きましょう。子どもと一緒に行う事で、親子間のコミュニケーションのきっかけになり、不動産だけでなく、動産についても、親から子へのスムーズな継承ができることになります。
 「モノをそのままにして子どもの代になり、モノに手が付けられず空き家が増える」という社会現象も問題になっています。次世代の為にも、今のうちから自宅や不動産の将来像を考えて、これらの不動産をどうしておくか、具体的に計画し実行に移して頂きたいと思います。
 折しもこの4月1日から省エネ住宅ポイント制度が始まりました。
 省エネ仕様やバリアフリーといったシニアに優しい住まいづくりに対して最大30万円分のポイントが付きます。こうした制度をしっかり活用し、前向きに生活環境を整えていくことで、セカンドライフを大いに楽しんで頂きたいと思います。

監修・情報提供:株式会社住まいと街設計事務所
代表取締役 川道恵子(一級建築士・宅地建物取引士)
©2015 Next Eyes.co.Ltd
本記事はネクスト・アイズ(株)が記事提供しています。
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